著者 YAMATOMO 編集部 公開日 約9分で読めます

登山のドローンと撮影——禁止区域を事前に調べる手順

登山のドローンと撮影——禁止区域を事前に調べる手順

山頂でドローンを飛ばそうとして、現地の看板で初めて禁止を知る。そういった事例は珍しくありません。国立公園や国定公園では航空法とは別に自然公園法による規制があり、山域・エリアによって許可の要否や条件が異なります。「飛ばしてみてから考える」では、行政指導や罰則の対象になりかねません。

カメラ付きドローン(無人航空機)の普及にともない、登山者が山で直面するルールは複数の法律と複数の管理主体が重なる複雑な構造になっています。この記事では、その構造を整理したうえで、事前調査の手順と現場判断の基準を示します。一般的なカメラ撮影のマナーについても後半で触れますが、記事の中心はドローンに関する規制の調べ方です。

この記事の本文はAI(Claude)が執筆しました。装備・料金・規制・営業状況などの変わりやすい情報は、各山域や施設の公式の案内で最新の内容をご確認ください。

なぜ山でのドローンは特別に複雑なのか

国内でドローンを飛ばす場合、まず航空法の規制が基本となります。機体の重量区分(100g以上が対象)、飛行禁止空域、飛行方法(目視外・夜間・人口集中地区上空など)はすべて航空法が根拠であり、国土交通省への届出・許可が必要になる場面があります。

これとは別に、自然保護の観点から自然公園法が重なります。国立公園・国定公園の「特別地域」内では、工作物の設置や動植物の採取だけでなく、ドローンの飛行も「特別地域内の行為」として都道府県知事または環境大臣の許可が必要とされる場合があります。特別保護地区はさらに規制が厳しく、原則として許可が下りにくいエリアもあります。

さらに、各山域を管理する自治体・国有林・山岳団体が独自の利用ルールを定めているケースがあります。富士山のような特定の山では利用調整が進んでおり、管理者の方針として飛行を禁じている区域もあります。「航空法上は問題ない」と判断しても、自然公園法や管理者ルールに抵触することがあるのはこのためです。三つの層が独立して存在することを前提に調べる必要があります。

事前調査の手順

① 山域が自然公園に含まれるか確認する

環境省の自然公園情報は「国立公園・国定公園の区域図」として公式サイトで公開されています。目的の山が特別地域・特別保護地区に含まれているかどうかをまず確認してください。区域図は地形図に重ねて表示できる形式で提供されており、登山口から山頂にかけてどの規制区分に入るかを把握できます。

確認先:環境省自然環境局(自然公園ファインダーなど)、各都道府県の自然保護担当窓口。

② 飛行許可が必要かどうか問い合わせる

自然公園内の特別地域でドローンを飛ばす場合、許可申請の窓口は環境省の各地方環境事務所または管轄の都道府県です。申請には飛行目的・日時・エリア・機体情報などの記載が必要で、審査に数週間かかることもあります。撮影予定日の直前に動いても間に合わないことがあるため、計画の初期段階で問い合わせてください。

国有林内の飛行については林野庁・森林管理局への確認が別途必要な場合もあります。

③ 航空法上の手続きを並行して確認する

国土交通省の「ドローン情報基盤システム(DIPS)」では、飛行禁止空域の確認と飛行計画の登録ができます。空港周辺・150m以上の高度・人口集中地区などは許可申請が必要です。山岳地帯は多くの場合、人口集中地区や航空路の制限には該当しませんが、飛行高度と目視外飛行の有無によって手続きが変わります。

確認先:国土交通省航空局(ドローン情報基盤システムDIPS)。

④ 山域固有のルールを管理者に確認する

山を管理する市町村の観光・環境担当、あるいは山岳団体・山小屋のウェブサイトには、飛行禁止区域や利用ルールが掲載されていることがあります。特に利用者の多い山、文化財や天然記念物に指定されている山域では管理者ルールが設けられているケースが増えています。公式情報が見当たらないときは、登山口を管轄する市町村へ直接問い合わせるのが確実です。

現場での判断基準

調査済みであっても、現地に到着して初めて「この区域は禁止」と分かることがあります。その場合の判断は明確にしてください。

ドローンの飛行音と姿は、静寂を求める他の登山者の体験を大きく損ないます。法的に問題がない場面でも、密集した登山道や休憩中の人の近くでの飛行は避けるのが一般的なマナーとして定着しつつあります。

また、稜線や山頂付近は気流が不安定で、突風によって機体が制御不能になるリスクがあります。山岳気象の特性として、平地では予測しにくい急激な風の変化が起きやすいため、飛行可否の技術的判断は保守的に行ってください。

一般撮影(スマートフォン・カメラ)での注意点

ドローンとは異なり、スマートフォンやカメラによる静止画・動画撮影それ自体を禁じる法律は一般的にありませんが、いくつかの注意点があります。

他の登山者の撮影については、本人が映り込む写真・動画をSNSに公開する際にはプライバシーへの配慮が必要です。山小屋の内部、共用の宿泊スペースなどは施設の方針として撮影を制限している場合があります。入山前や小屋到着時に掲示物を確認してください。

自然環境の保護の観点から、希少植物の群生地に近づいて撮影する行為は、それ自体がルート逸脱や踏み荒らしにつながることがあります。「撮るために踏み入らない」ことを原則にしてください。

商業利用を目的とした撮影は、自然公園内や特定の施設内で別途許可が必要になる場合があります。個人記録と商業目的では扱いが異なるため、商業撮影を計画している場合は管理者に事前確認してください。

規制が変わることへの対応

ドローン関連の法律・ガイドラインは近年、改正の頻度が高い分野です。航空法は2022年以降に大きく改正されており、今後も見直しが続く可能性があります。自然公園法に基づく運用も、山域ごとの状況変化に応じて更新されることがあります。

「以前は問題なかった」という過去の経験や、他者のSNS投稿を根拠に判断するのは危険です。飛行前には必ずその時点の公式情報を確認する習慣を持ってください。

次の行動

目的の山が国立公園・国定公園に含まれるかどうかを環境省の自然公園情報で調べ、該当する場合は地方環境事務所へ飛行の可否を問い合わせてください。航空法上の手続きは国土交通省のDIPSで並行して確認し、最後に山域の管理者(市町村・山小屋)に固有のルールを確認するという三段階を、計画の早い時期に済ませてください。YAMATOMOの加盟店検索では、登山口周辺の山小屋や登山ショップを探すことができ、現地の最新情報を得る手がかりになります。

参考資料

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